2011/10/07

エルフ戦記 Ⅰ

「大して力はありませぬが、海上交易をするうちに身につけました。風は裏切りません」
「では海上はお任せすることにしよう」
「はい」

 ローマの巫女はウェスタの処女と呼ばれ、かまどの女神ウェスタに仕え火と土を操るのに長けている。海戦になれぬ者の火魔法は味方を焼くかもしれないので私としてもありがたい。

 最後にイリリア王国の仕置について説明を受け別れた。
 イリリア王国はイリリア南部(アルバニア)の強国で、前王アグロンが病に伏してからは幼い息子ピネスを王にたて妃テウタが摂政となり実験を握っていた。厄介なのはテウタが海賊行為を影で操っている形跡がある点だ。ローマの敵ではないもののイリリア王国と本格的にことを構えれば、二三年はかかってしまう。レントゥルスとしては避けたいところだ。
(ローマの男の夢は執政官となり輝かしい戦勝をあげ凱旋式をとり行うことである。そのために任期内に成果をあげる必要があった)
 賢いレントゥルスは、海賊行為に批判的なイリリア王国の将軍デミトリウスと密かに手を握っていた。

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